
最初は登録ヘルパーとして働き始めたのですが、その1年後に常駐スタッフとなりました。3年半前のことです。現在は、ヘルパーのコーディネイトから営業、経理、会員向けの会報作りまで、さまざまな業務にかかわっています。
この会社で働くようになったのは、主人が突然亡くなって、働く必要性に迫られたからでした。「やさしい手」に入る前にもいくつかの仕事を経験しましたが、なかなか自分に合うものが見つからなくて…。自分の親が高齢になっていましたし、知人にホームヘルパーの資格を取得した人がいたことなどで介護の仕事には関心がありました。
会社が家から近かったのも理由のひとつですね。でも、入社した時には介護関係の資格は何ひとつもっていませんでした。入社してから「やさしい手」で行われているホームヘルパー3級の講習を受講して資格を取得、現在では1級の資格までもっています。
仕事のやりがいや達成感は、ヘルパーとして現場で働いていたころの方があったように感じます。ときどき利用者から言われる『ありがとう』の言葉そのものが、ヘルパーにとっては達成感のようなものですから。今の仕事は、ケアマネージャーのプランに沿って計画を立てたり、利用者に必要な介護目標を立てる仕事なので、そういう意味では達成感が得にくくなりましたね。
以前お世話をさせていただいた利用者の中で特に印象に残っているのは、100歳を越えたご高齢の方でした。
3年近くケアさせていただいたのですが、そのご家族が『口から食べられなくなったら人間じゃない』という考えの持ち主だったので、実際にお世話している私とご家族の間でさまざまな葛藤がありました。でもその方が亡くなられた後、ご家族から「今まで支えてくれてありがとう」と握手をしてもらって、私もようやくそれまでの苦労が報われました。
私にとって在宅介護の目標は、人生の最期まで思い通りに生きていただくことだと思っています。
この仕事にもっとも大切なのは、コミュニケーション力だと思います。ですから、人と話すのが好きな人には向いていますね。基本的に介護保険で利用できるサービスは限界がありますが、利用者が満足するまで十分に話を聞いてあげることはできます。そんなやり取りを多くすることで利用者がこれからどのように生きていきたいのか、私はいつも把握するようにしています。